注目の2歳・3歳馬たちの次走動向
2025年8月29日現在、注目を集める若駒たちの次走予定が各地から発表されている。ここでは、特に注目されているパンジャタワー、ストームサンダー、ランスオブカオスなどの情報を整理しつつ、今後の展望を読み解いていく。
パンジャタワー:豪州遠征へ
ゴールデンイーグル出走が決定
3歳馬パンジャタワーは、2025年11月開催予定のオーストラリア・ローズヒルガーデンズ競馬場「ゴールデンイーグル」(芝1500m)への出走が正式に発表された(2025-08-29現在)。
同馬は日本の芝1600m〜1800m路線で頭角を現してきた実力馬で、前走のNHKマイルC(2025-05-05)では2着に好走。瞬発力と持続力のバランスが武器だ。海外遠征は初めてだが、陣営は「馬場の適性は問題なし。滞在調整も想定内」と語っており、現地適応には自信を見せている。
過去の日本馬との比較
過去にこのレースで健闘した日本馬としては、2023年のオオバンブルマイが記憶に新しい。パンジャタワーのタイプはそれと異なり、やや中距離型に寄っているが、好位抜け出し型の競馬ができれば十分勝機はある。
ストームサンダー:重賞再挑戦へ
デイリー杯2歳ステークスに照準
2歳牡馬ストームサンダーは、2025年11月9日に京都競馬場で行われるデイリー杯2歳ステークス(G2・芝1600m)への出走を予定。初戦の新馬戦(2025-07-13)では、逃げ切り勝ちでデビュー勝ちを収めた。
ラップタイムからは加速力に優れ、道中のペース配分も安定している。2戦目で重賞というチャレンジングな選択だが、調教でも終始好時計をマークしており、関係者の期待は高い。
ライバル馬との比較
同レースには、東の有力馬ミラクルフェンサーや、函館2歳S組のシルクワンドなども参戦予定。高速馬場での実績が鍵となりそうだ。
ランスオブカオス:スプリント路線本格参戦
次走はスワンステークスで復帰
3歳馬ランスオブカオスは、京都開催のスワンステークス(G2・芝1400m、2025-10-25予定)を次走に選択。前走の中京記念(2025-07-21)は4着に敗れたが、上がり3ハロンの脚はメンバー中最速だった。
陣営は「距離短縮で本来の切れ味を活かしたい」と語っており、適距離での一変が期待される。
スプリント適性の高さ
2歳時には芝1200m戦を中心に使われ、キーンランドカップ(G3)では3着好走。マイルはやや長く、1400mはベスト距離と見られている。
その他の注目馬の動向
馬名 | 年齢 | 予定レース | 開催日 |
---|---|---|---|
フォルティスノヴァ | 2歳 | アルテミスステークス | 2025-10-26 |
デザートファントム | 3歳 | 富士ステークス | 2025-10-18 |
エレクトロセブン | 2歳 | 京王杯2歳ステークス | 2025-11-08 |
調整過程と注視ポイント
海外遠征組の適応力
パンジャタワーのような遠征組において重要なのは、輸送と気候変化への対応。出国前の国内調整は2025-09中旬から始まる予定で、気温・湿度に応じたコンディション管理が課題だ。
2歳馬の急成長期における体調維持
ストームサンダーやエレクトロセブンなどの2歳馬は、まだ成長途中にあり、体調の波が大きい。次走までの間にいかに馬体をキープし、精神的に成長させられるかが鍵。
3歳馬の中距離→短距離路線転向
ランスオブカオスやデザートファントムは、今後の進路を占う意味でも重要なレースを控えている。スプリント路線で結果を出せるか否かが、秋以降の出走ローテーションを大きく左右する。